大判例

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札幌高等裁判所 昭和30年(う)375号 判決

所論は、原判示の郵便はがきの内容が刑法第二百二十二条にいわゆる脅迫には該らないとして法令適用の誤を主張するにあるが、原判決引用の各証拠を綜合すると、原判示の郵便はがきの内容は単なる被勾留者の釈放要求の趣旨ではなく、差出人において何等かの方法を以て当時札幌市役所で発生したいわゆる餅代よこせ被疑事件を担当中の札幌地方検察庁検事塩谷千冬の生命、身体等に対し害悪を加うべき旨を告知しようとする趣旨であり、右害悪の告知は客観的に人を畏怖させるに足るものであること及びしかも右害悪は客観的には発生する可能性がないとはいえないことを優に認定できる。従つて右はがきの郵送を手段とする被告人の原判示所為は刑法第二百二十二条第一項の脅迫罪に該当するものと解するのが相当であるから、同趣旨に出で被告人を同条の脅迫罪に問擬した原判決には所論のような法令適用の誤はなく、論旨は理由がない。

(裁判長裁判官 原和雄 裁判官 水島亀松 裁判官 中村義正)

<以下省略>

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